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クロード・モネ 《睡蓮の池、夕暮れ》 1916/22年 ©2014 Kunsthaus Zurich. All rights reserved.
受け継がれる
スイスの審美眼
チューリヒ美術館展に
会員5組10名様をご招待

Text Rie Nakajima
2017年の増築により、スイス最大規模の美の殿堂となるチューリヒ美術館。愛好家たちの寄贈によって集積された印象派からシュルレアリスムまでの傑作74点を展示する展覧会が、東京・六本木の国立新美術館で開催中。神戸市立博物館にも巡回予定だ。
愛好家に支えられる世界屈指のコレクション

 アルプスの山々とチューリヒ湖に抱かれて、洗練された街並みが広がるスイス最大の都市、チューリヒ。ローマ時代から栄えた歴史を持ち、金融の街として発展してきた、小さいながらも豊かな国際都市だ。チューリヒ美術館は、まさにこの街ならではの成り立ちを持つ美の宝庫である。その特徴は、スイスを代表する美術館でありながら、国立ではないということ。
1787年に町の芸術家や支援者が立ち上げた愛好会が、のちに自作や所有作品の寄贈を募るようになり、世界屈指のコレクションを作り上げてきた。いわば、市民による市民のための美術館なのである。現在では、その約3分の2が寄贈による10万点以上のコレクションを有し、約2万人のチューリヒ芸術協会の会員が市とともに美術館の運営を支えている。

 このチューリヒ美術館の至宝が、日本とスイスの国交樹立150周年を機に、東京・六本木の国立新美術館と神戸市立博物館での「チューリヒ美術館展」にて披露される。チューリヒ美術館が世界に誇るスイスゆかりの芸術家たちの名作を始め、印象派からシュルレアリスムまでの傑作74点を集結させた、日本では初となる試み。スケッチや習作はなく、誰もがそれと分かる代表作ばかりを集めたラインアップは圧巻のひと言だ。一人の作家を特集する「巨匠の部屋」と、各時代の流派をまとめた「時代の部屋」を交互に並べた構成で、それぞれの作家の作品に浸り、その背景にあった時代の潮流をテンポよく理解しながら、19世紀後半から20世紀中ごろにかけての約100年間に、スイスに集結した美の世界をたっぷりと体感することができる。
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