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ルカス・クラーナハ(父) ≪正義の寓意≫ 1537年 個人蔵 ⒸPrivate Collection
革新的なことをやってのけたクラーナハ
Photo TONY TANIUCHI
Text Rie Nakajima
ルカス・クラーナハが今、ヨーロッパを皮切りにブームを巻き起こしている。だが、その名を聞いても、ピンとこない人も多いかもしれない。この背景について、西洋美術史の研究者、獨協大学の准教授である青山愛香氏は語る。
 「クラーナハが活躍したウィッテンベルクが、旧東ドイツだったこともあり、クラーナハの研究は1990年代までドイツ本国でも活発ではありませんでした。それが近年、ようやく動き始め、クラーナハに関する展覧会の開催と、出版物も続々と出て、にわかに注目を集めています。2017年にはクラーナハの親友でもあったルターの宗教改革500周年を迎えることもあり、デュッセルドルフでも4月にクラーナハの大展覧会が予定されているなど、今まさに注目の画家といえるでしょう」
 同世代の画家に、アルブレヒト・デューラー(1471~1528年)がいる。デューラーはドイツ・ルネサンスの牽引(けんいん)者であり、数多くの版画作品を残して、イタリア美術にも影響を与えた人物だ。クラーナハも影響を受けた一人であり、常にデューラーの陰に隠れて、“二番手扱い"されてきた。しかし、クラーナハは、二番手というより、デューラーの最大のライバルとして評価されるべき画家である、と青山氏は言う。
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