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歓喜の天地・丹波
Photo Masahiro Goda Text Jnko Chiba
 京都の背後に広がる丹波。古より風と水と土が調和する肥沃(ひよく)な土地として、「四神相応の地」とたたえられた都の穀倉であった。丹波とはどんな土地なのか。ミシュランで三つ星の評価を受ける元麻布 かんだの店主、神田裕行さんと春の丹波を探る旅に出た。
列車で丹波に向かうと、大阪からだと三田、京都からだと亀岡の辺りから、霧が深まっていく。その霧に潜むように広がるのが丹波。さらにその奥には、大きな壁を成す山々の間に沈み込む“地面の割れ目"のような地域、奥丹波がある。ここ丹波市氷上町石生(ひかみちょういそう)では、「日本の背骨」と呼ばれる南北に連なる山々が寸断されているため“地面の割れ目"となっている。ここに雨が降ると、水が二手に分かれる。一方は日本海に注ぐ由良川へ、もう一方は瀬戸内海・太平洋へと続く加古川へ流れていく。山ならば何の不思議もないが、これが低地帯で起こるのだから奇怪である。二つの川に沿って田園風景が広がるこのありふれた細長い低地帯が、あたかも日本海と太平洋を結ぶ一つの道のように見える。風が出合い、雨や雪が大地を潤し、生き物たちが行き交うここは「氷上回廊」と呼ばれる。
 この旅を決めた神田さんは「筍(たけのこ)掘り」に挑むことを目的の一つに据えた。そして「掘った筍をその場で料理する」と。いい筍が採れるという場所は、日本一低い中央分水界となっている氷上町石生の「水分れ橋」からほど近く。“村の墓地"の一角にある。現在は、里山整備の一環できれいに間伐された竹林。太い稈(かん)がすっくと伸びた立派な竹が立ち並ぶ。「一度やったことがある」と言う神田さんだが、土の中に隠れている筍を見つけるのにかなり必死の様子だ。
 「スコップを入れる距離感が難しいよね。筍に近すぎると、一番おいしい部分を削っちゃうから。それに根っこが強くて硬い。手強いね」などと言いながら、慎重に、だが大胆に掘っていく。料理の名人は筍掘りのカンもいいのか、ほどなく“無傷"の筍を掘り起こすことに成功。その後、掘りたての筍を神田さんはワイルドに藁(わら)で蒸し焼きに。
こうして丹波のテロワールをしっかりと感じる旅となった。

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