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佐渡の原木舞茸白和え 松の実
神田裕行 真味只是淡
第十五回
Photo Masahiro Goda
我ら料理人の仕事は、ある一定の距離を自身と料理との間に保つことが大切で、決して料理に感情を入れ過ぎず、かと言って頭で考え過ぎてもいけない。つまり、情熱の右眼と冷静の左眼を備えることが、肝要であると常々思う。
 分かりやすく言うと、自身が好きな料理はたとえ少々不出来でも点数が甘くなり、嫌いな料理についてはついつい考察が浅くなるというようなこと、つまり料理人としての視点を持つ前に、個人的な思いを挟まないことが大事だと。
 しかし、またその感情こそが、料理の可能性を高めるインスピレーションの発露であることも確か。インスピレーションをそのままカタチにした料理は、コンセプトが明快で心地よい。よく考えて作られた料理は、時にエモーションに欠け、弱々しくもあるのだ。
 鮎についてはフレンチやイタリアンや、はたまた中華のシェフまでが日本料理の塩焼きを超えようとやっきになっているみたいで、味わってみると、皆さんそれぞれおいしいのだけれど、なぜかやはり塩焼きを超えていない。
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