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リーデルがネスプレッソ用に開発した「リヴィール ルンゴグラス」を傾けつつ、「自然と香りを嗅ぎたい気持ちに駆られるね」と神田さん。泡に見入る目がコーヒーへの愛着を映すようだ。
料理人たちのコーヒー
Photo TONY TANIUCHI
今、世間では空前のコーヒーブームである。コーヒーの“サードウェーブ”が来ているのだ。焙煎(ばいせん)したての豆を買って自宅で淹(い)れる、スターバックスのようなコーヒーショップ、あるいはコンビニエンスストアでも手軽に本格的なコーヒーを楽しめる状況がある。そんな中、料理人にとってのコーヒーとはどんな存在なのか。その魅力や思い入れを聞いた。

空気とともに旨さを味わう
「エスプレッソって、表面に少し泡が浮かぶでしょ。これがいいんだよ。
おいしさを感じる一番の要素だね」と神田裕行さん。この“泡話"が口火になって、「エスプレッソ・抹茶起源説」なる“新説"が飛び出した。
 「ビールは液体自体が苦くて、泡のところはちょっと甘い。抹茶も同じで、お茶に細かい泡を立てて、そこに空気を内包させることで、苦さを甘く感じさせている。これは、いわば千利休の発明。もう400年以上の歴史がある。思うにエスプレッソは、賢いイタリア人が『そうか、苦みには泡か』と、抹茶をまねしたんじゃないかな。エスプレッソの歴史はたかだか100年ちょっとだから、ありえないことではないですよね」
 真偽のほどはともかく、この“神田説"には思わず、なるほどとうなずいてしまう。エスプレッソの泡には確かに甘みが感じられるし、それは抹茶と共通するものだからだ。神田さんが視線を注ぐエスプレッソが、抹茶とダブって見えてくる。
 そんな神田さんがコーヒーを飲みたくなるのは、イタリアンやフレンチなどの油脂を使った料理をおなかいっぱい食べた後。「ちょっとでいいから、エスプレッソの濃いのをキュッと飲んで締めたくなる」という。
 「でも朝は、深煎い りローストだけどそんなに濃くないものをがぶがぶ飲むのが好き。ネスプレッソでエスプレッソを、ルンゴの量で抽出することもあります。あと、クロックムッシュとかパンが食べたい時にコーヒーが飲みたくなる。小麦粉とセットな感じでね。喫茶店だと広尾の上島珈琲によく行きます。UCCはけっこう好き。昔コンビニに……今もあるのかな、赤いカップが三つ入っている100円くらいのインスタントコーヒーがあったでしょ。あれが好きでした。銭湯のコーヒー牛乳とスタバのコーヒーの中間みたいな味わいで、砂糖とクリームの割合が絶妙だった。今はブラックですが」
 いわゆる「コーヒー好き」で、高校生の頃は「コーヒー泥棒という喫茶店でバイトして、大人になった気分を味わった」経験もある神田さんだが、「日本にいると、不思議とあまり欲しくならない」。海外の空気の中ほうがおいしく感じるらしい。
 「こないだ10日ほどナパバレーにいた時は毎朝、ナパバレーコーヒーロースティングカンパニーという店でフレッシュコーヒーを買って、近くの公園で飲んでました。空気が乾燥しているからなのか、洋食ばかりだからなのか、夜更かしをしないからなのか、朝目覚めると、旨いコーヒーが飲みたくなるんです。そもそも和食を食べた後に、コーヒーは欲しくならないですよね。だからうちの店でも出しません。それに、来店したばかりのお刺し身とかお吸い物を味わっているお客様の隣で、食事を終えたお客様がコーヒーを飲んでいるというシチュエーションはありえない。店の空気感も、料理の香りや味わいも台無しになりますから」 神田さんにとってコーヒーは、いろんな意味で「空気」との相性で旨さを増すのかもしれない。


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