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オスのズワイガニを鳥取県では松葉がにと呼ぶ。鳥取県東部では鳥取港、網代港で水揚げされる。甲羅が11㎝以上の松葉がにには、ブランドタグが付けられて市場に出回る。漁期を11月~3月と制限するなど資源保護に努めている。
シェニョンさんもうなった鳥取の食材
Photo TONY TANIUCHI Text Nile’s NILE
山陰地方の古からの「食のみやこ」といえるのは、鳥取県ではないだろうか。海もあり、山もあり、東西に広い鳥取県は四季折々の自然と風土によって育まれる食材が実に多彩だ。235年前から贈答品とされていた松葉がにを筆頭とする海産物、江戸時代から産地として知られる和牛などの畜産物、100年以上前から栽培される花御所柿や二十世紀梨を始めとする農産物、さらには乳製品、日本酒、豆腐製品といったものまで良質な食材がそろう。こうした滋味深い鳥取県の食材の魅力を探るために、ミシュランの二つ星を獲得しているフレンチレストラン、ロオジエのエグゼクティブ シェフであるオリヴィエ・シェニョンさんとともに旅をした。
〝食のみやこ鳥取県〞を代表する食材の歴史はどれも古い。中でも群を抜いているのが、冬の味覚の王者、松葉がにだ。ズワイガニのオスである松葉がにが登場する最も古い記述は、鳥取藩の御右筆(記録係)を務めた山田左平太が記したメモである。
 そこには1782(天明2)年ごろに、鳥取藩主から津山藩主へ松葉がにが贈られたと記されている。つまり鳥取県では、235年も前から松葉がにをとって、贈答品としてきたという歴史がある。さすが蟹の水揚げ量日本一を誇る〝蟹取(かにとり)県〞だ。
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