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食楽整地・鳥取
Photo Masahiro Goda Text Junko Chiba

東西に細長い鳥取県は、北に「日本海」という海鮮市場、海岸線沿いに「砂丘地帯」という野菜市場、大山山麓には肥沃な「黒ボク地帯」が広がり、多彩な食材を産する多くの“自然市場”を擁している。古来、「山陰の食のみやこ」と呼ばれてきた所以である。
鳥取県と聞いて誰もがまずイメージするのは砂丘と日本海だろう。食のみやこ・鳥取県を探訪する旅の起点としても、ここははずせない。豊かな食を概観しようと、鳥取砂丘を登ることにした。砂にずぶずぶと足を取られながら、急斜面を下って上り、息をはずませながら“てっぺん"にたどり着いたその時、群青色のきらめく日本海が視界いっぱいに広がった。
 空と海と砂丘の織り成すその美しい景観を堪能しながら、食いしん坊たちは同時に日本海の海の幸に思いをはせるに違いない。とくに冬場は、ズワイガニのオスの松葉がに、メスの親がにを始め、赤ガレイ、サワラ、ハタハタなど、おいしい魚が豊富な時期。海を眺めていると、だんだん“想像の目"が海中を潜っていき、活発に行き交うたくさんの魚たちの姿を“幻視"してしまうくらいだ。
 ここは現実の魚との出合いを求めて、市場に行くしかない。賀露の鳥取港に向かった。正午を回った時刻、さすがに漁船は出払っていて、港は翌朝未明のセリに備えるかのように、まさに嵐の前の静けさだった。それでも鳥取港海鮮市場「かろいち」は、活況を呈していた。ここは料理人や魚屋さんなどのプロにまじって県外や地元の買い物客も足繁く通うところ。文字通り、「とっとりの台所」である。
 それにしてもなぜ日本海の魚は美味なのか。一言で言えば、東シナ海から流入する暖流・対馬海流と、間宮海峡付近からの寒流・リマン海流がぶつかるところだから。大きな潮目に沿ってスルメイカが“南北大移動"をし、暖流により水深100m付近まで温かいため、イワシやマグロなどが運ばれてくる。また「日本海固有冷水」という水塊があって、松葉がにやハタハタが暮らしやすい環境となっている。
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