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金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
なおも基本「円安」の流れは続く!?
去る6月27日、ポルトガルで行われた欧州中央銀行(ECB)フォーラムにおいて講演したドラギECB総裁は「インフレ抑制は一時的要因」、「デフレの脅威は過ぎ去り、景気を浮揚させる力が働いている」などと述べた。こうした発言を受け、市場では欧州の金融緩和政策が「出口」を見据えて動き出すとの見方が一気に強まり、同時にユーロ買いの流れも強まった。
 翌28日には、イングランド銀行のカーニー総裁も緩和縮小の方向性を示唆し、続いてカナダ銀行のポロズ総裁も金融緩和が出口に近づいているとの見解を披露。ここにきて、米連邦準備理事会(FRB)を含めた世界の主要な中央銀行の大半が一斉に金融政策の正常化に向けた前向きな姿勢を示し始めているのである。
 そんななか、日銀だけがなおも金融緩和に軸足を置いており、いまだ「出口」からほど遠い状況にある(日銀は「蚊帳の外」のような状態にある)ことが、クロス円主導気味にドル/円にも強気の流れをもたらしていることは紛れもない事実である。
 結果、執筆時のドル/円はおよそ2カ月ぶりに114円台を回復する動きとなっており、すでに5月高値=114.37円を試す動きとなっている。一つの重要な節目に到達したことで、目先はいったん上げ渋る動きとなる可能性もあるが、前述したとおり、米・欧の中央銀行と日銀の政策の方向性が大きく異なっている限り、基本的に緩やかな円安の流れは不変であると考えていいだろう。
 もっとも、市場が「少々先走りやすい」というのは、必ずしも今に始まったことではない。もちろん、いずれはECBが本格的に出口戦略へと舵かじを切るときも訪れるのだろうが、目下の市場の反応はやはり期待先行気味であり、当面はもう少し冷静に政策を取り巻く状況を見定めたいところでもある。
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