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金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
2019年相場で最も注目度の高いテーマは?
少し振り返ると、2019年の日本株は大発会の日(1月4日)の日経平均株価が昨年末終値比で一時700円超の大幅な下げを演じるなど、まさに大波乱の幕開けとなった。これは、昨年12月に目の当たりにした株価急落の流れを汲く むものであり、主に米中通商摩擦や米金融政策の先行き不透明感などが、市場の悲観ムードを過度なまでに増幅させたことによるものだ。
 なお、個人投資家が好む日本の中小型株や新興株にあっては、昨年12月に価格下落を余儀なくされる物理的理由もあった。一つには昨年12月のIPO(新規株式公開)スケジュールがあまりにタイトで、手元の資金繰りから余裕が失われたこと。いま一つに一時的な大幅下落で信用取引の追証(追加証拠金の差し入れ義務)が発生して、その対応に追われた投資家も少なくなかったことが挙げられる。
 とはいえ、既にそうした時間帯は通過しており、もはや少なからぬ個人投資家は新たな物色対象を選別してみたり、次のチャンスをモノにすべく実際の売買に挑んでみたりし始めている。
 次のチャンスの在りかというのは、一つに2019年を通じた大きなテーマに関わる銘柄群ということになるはずであり、それは例えば「5G(第5世代移動通信システム)」ということになろう。周知のとおり、2019年は『5G元年』と言われており、日本国内でも3月末から5G向け電波の割り当てが始まる。今年9月20日から日本で開催されるラグビー・ワールドカップ(W杯)にあっては、まさに5Gにとって格好の“実験場"となることが見込まれている。
 なにしろ、5Gは現行の4Gに対して通信速度が約100倍であるという。その“破壊力"は計り知れず、現在の「不可能」が次々に「可能」となっていくことも想定される。
 米シスコシステムズによれば、世界のデータ通信量は今後も大幅に増加し続け、4年で2.5倍にまで膨れ上がるという。今年を「元年」とする5Gが来年以降、本格的に世界に普及し始めたら、データ通信量はもっと膨大なものになると個人的には思う。むろん、そこで何らかのチャンスを掴(つか)んだ企業の収益は飛躍的な伸びを記録する可能性も大いにあると言えよう。
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