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島原万丈(しまはら・まんじょう) HOME'S総研所長
愛媛県生まれ。1989年リクルートに入社し、2005年よりリクルート住宅総研。2013年3月にリクルートを退社。同年7月にネクストに入社し、HOME'S総研所長に。他に一般社団法人リノベーション住宅推進協議会設立発起人、国交省「中古住宅・リフォームトータルプラン」検討委員などを務める。近著は『本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング』(光文社新書)。
Sensuous City
“官能性”を数値化する
Photo TONY TANIUCHI
Text Rie Nakajima
東京だけでなく、地方でも都市の大規模再開発が進んでいる。だが、都市工学のデータに基づいて計画された近代都市は、はたして本当に人間が住みたい街なのだろうか。『本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング』の著者である島原万丈氏に、人を吸引する、都市における官能性とは何なのかを聞いた。
「官能性」と聞くと、エロティシズムを連想するかもしれない。だが、リクルート住宅総研を経て、現在不動産・住宅サイト「HOME’S」の社内シンクタンク、HOME’S総研の所長を務める島原万丈氏が言う都市の官能性とは、むろん、ピンク街のことではない。
 「官能都市という名称は、あえてつけたようなところはありますが、決してエロを取り上げているのではありません。しかし、都市の魅力を考える時、夜にもどれだけ楽しめる街か、というのは、やはり重要になってきます。ところが、行政主導で都市計画を考える時、対象となるのは昼の街だけなのです。遊び場といえば公園です。それだけじゃない、大人が遊べる場所が必要ですよね」 例えば、料理店や、旨い酒が飲める店。商業ビルの最上階にあるような店より、路地の個人店のほうが面白いことが多い、と島原氏。
 「有名店より、『あの路地に、実はいいビストロがあるんだよね』というほうが楽しいですよね。そういう店では、客同士の会話も生まれます」
 街の官能性を考える上で、島原氏が柱としているのが「関係性」と「身体性」だ。人と人との関係性が豊かかどうか。身体性が豊かであるとは、歩いたり、食べたり、眺めたりといった五感を通して、その街でどれだけの経験ができるかということだ。
 「都市で生活していて、疑いなく置かれる状況は、ある程度の規模のところに、見ず知らずの人たちが密集して住んでいるというものです。その人たちとの関係がいかに心地いいものか、その関係から何が得られるか。インターネットで全てできる時代とはいえ、やはりその場所に体があるという状況は大きいですよね」
 だが、都市を再開発する際は、数字を分析した都市工学に基づいて行われる。同じ100メートルでも、店などがいろいろあって歩いて楽しい道と、何もない道では同じはずがない。そういった、工学が扱えない領域にこそ、人間らしさがあるのではないか。そこを「見える化」したい、というのが、島原氏のリサーチの始まりである。
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