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ESTEE LAUDER
小さなラグジュアリー
Photo Takehiro Hiramatsu(digni)
Text Noriko Masumoto(alto)
NileScope-Beaute Vol.16
 エスティ ローダーという名前は、化粧品に疎い人でも一度は聞いたことがあるだろう。それは、創立から約70年の時を経た、世界を代表する化粧品ブランドだ。物語は、一人の女性から始まる。ミセス・エスティ・ローダー。皮膚科学の専門家であった伯父のところを度々訪れていた一人の少女は、結婚し、母となった1946年、かつて興味を抱いた伯父の研究していた化粧品を販売する機会を得た。その化粧品は高い評価を受け、翌年には会社設立、さらに次の年にはニューヨークの高級百貨店であるサックス・フィフス・アベニューに店舗進出という、目覚ましいスピードで展開されていった。
 その後もブランドは成長し続け、世界への進出も始まった。日本にその魅力が伝えられたのは1968年。高級化粧品ブランドとしてすでに欧米で地位を確立していたエスティ ローダーが、創立から20年余の時を経て上陸した。日本女性の視線が集中したのは、「リニュートリィブ クリーム」。当時の6万8000円という価格は、サラリーマンの1カ月分の給料とほぼ同額で、驚きと憧れをもって、女性たちの間で大きな話題となった。
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