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ソルスティスの設立者、クリストフ・ギルモ氏とジャスミン・ゼトルメイセル氏。二人が生み出すラグは、個人や公共の空間を始め、世界のデザイナーたちのプロジェクトのために生かされている。壁に掛けられたラグも二人の作品で、カシミヤとシルクが織り成す陰影が美しい。
光を映すラグ
Photo TONY TANIUCHI Text Rie Nakajima
光と旅をテーマに、人や空間を象徴するオーダーメードラグを生み出すソルスティス。
光という普遍的なものの美を捉えた流行に左右されないデザインと、伝統技術を生かした手織りのラグが、
空間の中で刻一刻と移り変わる光を反射しながら唯一無二の輝きを放つ。
世界中を旅して出合った「光」を手織りのラグにする。それがラグジュアリーラグブランドであるソルスティスのテーマだ。長年、高級生地ブランドのマーケティングを経験してきたクリストフ・ギルモ氏と、伝統のチベタンラグに関わってきたジャスミン・ゼトルメイセル氏が、「チベット伝統の技を使い、世代を超えて受け継がれる新しいデザインのラグを作る」ことを目的にブランドを設立。写真家でもある二人が旅先で撮った街や風景の写真が、デザインのインスピレーションの源だ。ブランド名のソルスティスとは、日照時間が最も長い夏至を表す英語にちなんだものである。
「光は全ての生命の源です。暗く沈んでいるものも、太陽が現れると一気に輝き出します。光が動くことで、目の前の景色はどう変化していくのか。そんな自然のアートを写真に撮り、ラグに表現しています」 
 作品は全てオーダーメイド。顧客に要望を聞き、空間の間取りや配置場所を確認しながらデザインを決めていく。インテリアとの調和だけでなく、いつ、どこから光が入り、ラグを照らすのかを考慮して緻密(ちみつ)に仕上げていくため、同じものが作られることはない。
「マットな質感のウールに対し、光沢のあるシルクは光を浮き立たせるために使うなど、デザイン次第でいくつもの素材を組み合わせています。設置する場所によっても素材を吟味して提案します」
 ラグには全て手作業で仕上げるハンドノットと、機械を使い、糊のりで裏地を貼り合わせるハンドタフテッドがあるが、ソルスティスのラグはハンドノット。劣化しやすい糊を使わないため、アンティークや美術工芸品もハンドノットだ。織りは伝統技術を受け継ぐネパールの熟練職人に依頼。糸作りから染色、織りまで、全ての工程が手作業で行われる。
 「糸作りも、機械で行うと無機質で弱いものになってしまう。手作業なら不均一さが味わいとなり、丈夫な糸ができます。染色は時間がかかっても天日干しにすることで長く発色を保ちます。一つひとつこだわるため、色の種類や柄、サイズにもよりますが、1枚のラグを制作するのにおよそ4カ月から6カ月が必要です。
お急ぎのお客様もいらっしゃいますが、その後の長い時間を考えれば、妥協することはできません」
 ラグ単体ではなく、空間の中のデザインとして捉えているのも特徴だ。
 「かつて、遊牧民族たちは新しい土地へ移動すると、そこにラグを敷き、テントを張って家にしました。現代でも、ラグは家を建て、インテリアを決める際に、空間の中で人々の居場所を作り、人と人、人と家具など全てをつなげて調和させるものです。つまりラグは、ずっと昔から変わらず家の始まりと言える存在。だからこそ、ラグ単体で見て美しいだけでは十分とは言えません。空間や人々を象徴する、唯一無二のものであってほしいと思うのです」

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