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和・華・蘭(わからん)、東西文化が交差する
優雅な港町、長崎
Text koko shinoda Photo ©NPTA
(左)しっかりと敷き詰められた石畳が続くオランダ坂。(右上)1571年開港し、オランダや中国との交易で栄えた長崎港。(右下)南山手の高台に広がるグラバー園では、スコットランドの貿易商人、トーマス・ブレーク・グラバーの邸宅をはじめ三つの国指定重要文化財の住宅と、長崎市内の貴重な洋風建築を見ることができる。
北に玄界灘、南に有明海、肥前半島は踊るように四肢を広げている。その南西端の細い半島に隠され、深く切り込むように長崎港がある。この天然の良港は、鎖国政策をとっていた江戸時代には西欧との唯一の窓口となり、明治時代には上海航路の拠点となった。
 港に沿って広がる坂の多い長崎の町には、今もどことなく往時の西欧や中国の風情が漂う。港の東側の高台に広がる東山手と南山手は、開国後に外国人が住んだ旧居留区のたたずまいを色濃く残している。
 オランダ坂と呼ばれる、しっかりと敷き詰められた石畳の小道には、樹齢を重ねた木陰に瀟洒な洋館や、空高く十字架を掲げたゴシック様式の木造教会が立つ。細い階段を上り切ると小さな広場、かわいらしいベンチが。長崎の海と街並みを一望できるポイントが随所にある。
 南山手の高台に広がるグラバー園は、由緒ある洋館8棟を移築した公園だ。スコットランド人の貿易商人、トーマス・グラバーが19世紀後半に住んだ、日本最古のコロニアル様式の家は、今にも主が扉を開けて現れそうな風情が漂う。
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