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高知県アンテナショップ「まるごと高知」にあるレストラン「TOSA DINING おきゃく」で吉田類氏が手にしているのは、出身地である高知県の地酒「豊の梅」。しらすの豊漁を祝う4月の伝統的行事「どろめ祭り」で、「男一升、女五合」飲むときに使われる酒でもある。「甘くて重たい酒はいっき飲みできませんが、高知の酒は飲めてしまいます」と吉田氏。
酒場めぐりは楽しくてしようがない。
Photo TONY TANIUCHI Text Fumio Ogawa
酒場詩人 吉田 類
「子どもたちからファンレターをいただくこともあるんですよ」
 そう語るのは、酒場を紹介するテレビ番組や本でおなじみ、吉田類氏。ウィキペディアをチェックすると、肩書きの中に「タレント」ともある。国民的な人気の高さは確かに、下手なタレント以上である。
 吉田氏がこれまで仕事で回った酒場の数は2000を超える。インタビュー前日まで、北海道の酒場を回る取材旅行だったそうだ。酒場では本当に酒を飲み、食事を取る。取材に出掛けて、一升飲み干した店もある。なのに、疲れをいっさい感じさせない笑顔で、出身地である高知の酒を手に、写真のためにポーズを決めてくれる。
 この包容力のある雰囲気は、日本の酒場そのものではないかと、吉田氏の姿を見ながら思った。
「なぜ酒場にこだわるのかというと、面白いからです。酒場には人間ドラマがある。だから僕は、テレビの取材でも必ずお客さんたちと触れ合うシーンを大切にします」
 実際、吉田氏の語りは、人を抜きにしては成立しないだろう。
 客に語りかけ、店主の本音を引き出す。短いやり取りにもかかわらず、その人たちに人生を語らせるコミュニケーション力には、瞠どう目もくすべきものがある。
「僕がこの仕事をやるようになったのは、東京下町の酒場や人間模様を雑誌などで連載していたことがきっかけです。そのうち、下町の生活にどんどん興味が沸いてきて、住まないと描けないと思うようになりました。そこで(江東区の)東陽町に部屋を借り、夜な夜な大衆酒場や立ち飲み屋で食事するのが常となり、その魅力に取りつかれました」
 吉田氏によると、大衆酒場とは、太平洋戦争後の復興期、首都圏の再建にたずさわる労働者たちの飲食をまかなうために生まれたもの、だそうだ。
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