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唯一無二の魂のワイン
Photo TONY TANIUCHI Text Rie Nakajima Special Thanks Jaguar Land Rover Japan
群馬県赤城の地に、
自らぶどう園を開墾した永澤徹氏。
100%自社畑で徹底した
無農薬栽培ぶどうを使ったワイン造りと、
レジデンスの建設。
そこには「食の自給力」を提唱する氏の壮大な夢が描かれていた。
2001年1月1日に開墾を始めてから11年。鬱蒼とした原野の状態から、木を伐り、根を掘り起こし、春に苗木を植え、冬にはまた開墾をする。ルンズ・ファーム赤城ぶどう園代表の永澤徹氏が拓いた9haの畑には、現在、1万5千本のぶどうの木が育っている。病害虫予防にはハーブと漢方を用い、化学肥料や化学農薬は一切使わずに育てた、大地の恵みを凝縮させたぶどうだ。
 「ぶどう栽培に適したこの地を見つけるまでに3年かかりました。しかし、ここは私が来る以前から、鹿や熊など動物たちのすみかだったのです。秋に実るぶどうの4割は彼らに食べられてしまいますが、自然の中で栽培するには、それもしかたのないこと。そのうち『ルンズ・ファーム赤城自然動物園』と名前を変えるかもしれませんね」
 脱サラし、52歳で農園を始めた。現在ではぶどう畑の他、敷地内に天然温泉やレストラン、森の図書館などを展開している。
 「祖父から言われた言葉が、『食の自給なくして、国の自立はない』。自立を考えるとき、大切なのは自給率ではなく、自給力。かつて、日本は食糧不足に陥っても、田舎には闇市に出す食糧があった。しかし、今はありません。お金を出しても食糧が買えない時代がすぐそこなのです」
 ワインは嗜好品だが、いつの時代も必要とされてきた。一級のワインを造り、一粒でも多くの米や、一枚でも多くの衣服と取り換えられるようにするのが永澤氏の言う「自給力」だ。
 「農産物は適材適所。自分の住む土地で、土地に適った作物を作る。そうして、必要な食糧やモノ、知恵と交換しながら生きる。それが自給力」
永澤 徹(ながさわ・とおる)
1947年生まれ。スポーツクラブ運営会社を経て、2001年にルンズ・ファーム赤城ぶどう園を開園し、天然温泉やレストランを展開。今秋にはワイン発祥の地・グルジアで生まれたアンフォーラワイン造りが始まる。今夏は菜園と天然温泉付きマンション「ルンズ・アグリ・トーム」を着工予定。
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