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また、消費増税が景気に及ぼす影響を考慮し、政府当局に対して何らかの対策を求める声も国内で強まろう。実際、8月26日から開かれた「集中点検会合」においては、出席した有識者から「増税後の対応に関する要望」が数多く挙げられたと伝わる。政府当局としても、今秋にまとめる成長戦略第2弾に盛り込む設備投資減税をはじめとして、複数の追加対応を検討せざるを得なくなるだろう。
 そのような状況下で市場が思いを巡らせるのは「当然、政府としては日銀にも協調的対応を求めるだろうし、黒田日銀総裁も追加緩和実施の検討を行うことに後ろ向きではないだろう」ということである。もちろん、こうした市場の臆測は円安圧力へと結びつく。実際に、9月の日銀金融政策決定会合後の記者会見で、黒田総裁は景気の落ち込みが想定を超えた場合の追加緩和の検討に十分な含みを持たせた。これは、逆に「予定通り」の消費増税を政府に要求する格好になったとも言える。
 もちろん、予定通りの増税でも、日本の財政事情が極めて厳しい状況にあまり変わりはない。そんななか、まとめられた2014年度予算案の概算要求では、一般会計の要求総額が過去最大の99兆円超となった。やはり、一段の円安への備えは怠れない。
(左)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。 http://www.e-minamiaoyama.com/
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