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ここに筆者が付け加えたいのは、このほど政府が掲げた「新成長戦略」の具体的な制度設計の内容が、秋口以降に一つ一つ詳らかにされるという点である。例えば、昨今話題に上ることの多い「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の運用見直し方針が明らかにされた時、それが市場の失望につながりやしないだろうか……。岩盤規制にメスを入れると言うが、具体的な制度設計は骨抜きの内容になってしまうのではないか……などといったもろもろの不安がないと言ったらウソになるだろう。
 もちろん、全てはいずれ乗り越えてもらわねばならない壁であり、政府には不退転の覚悟で臨むことを大いに期待する。追加の消費増税も“一度決めた以上は" 滞りなく前へ進めてもらわねばなるまい。ただ、何事も「一筋縄では行かない」という不安がないわけではなく、そうした不安が波乱を招く可能性もあろう。今は数十年に一度というレジーム・チェンジの時なのであり、そこに多少の波乱は付きモノであると考えることも必要かと思われる。
 仮に、一時的にも市場が不安定化すれば、米株価が大きく調整したり、それに連れて日経平均株価がいったん調整したりすることもあろう。リスク回避の円買いが優勢となり、円高・ドル安が少々進む可能性もないではない。しかし、依然として大きな流れは円安・ドル高&日本株高であると考えられ、仮に一時的な調整局面が訪れるとすれば、それは大きなチャンスへとつながる可能性が高い。果たして、秋の波乱は生じるのか。冷静に見定めることとしよう。
(左)たじま・ともたろう
金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。www.e-minamiaoyama.com

(右)THIS MONTH RECOMMEND
日本には、まだまだ底力が残っている!
 2020年は、言わずと知れた東京五輪開催の年。危惧されるのは宴の後の反動であり、著者は今こそ「日本の底力」を掘り起こし、国内産業を活力あるものに再構築する必要があると説く。すでに国内のあちこちで変化の兆しは起こっており、まさに「革新者」と呼べる人々が多数活躍している。その幾つかの実例を紹介しているのが本書であり、いずれもが将来の大きな希望につながる。夢を信じ、夢を語ることの大切さを再認識させられる。
「2020年の日本 革新者の時代」(谷川史郎著/東洋経済新報社/1,728円)
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