PAGE...|
金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
一歩先行く投資家が注目する原油価格の行方
周知の通り、2014年の秋ごろから原油価格が大きく値下がりし始めた。その原因はさまざまあるものと思われるが、肝心なのはその影響と今後の行方であり、どちらも「米国経済との関わりが非常に大きい」という点が大いに注目される。
 よく知られるように、米国は自動車社会であり、ゆえに足元の原油安は米国経済の主力エンジンである個人消費を大きく押し上げることに貢献するものと見られる。実際、米大統領経済諮問委員会(CEA)のファーマン委員長は「原油安を背景に消費が上向き、住宅投資も高まる傾向にある」との見方を表明している。
 もちろん、目下の原油安に頭を悩ませる米国企業も存在する。原油安に伴う世界的な低インフレ傾向を背景に、米国以外の国・地域において金融緩和ドミノが生じ、結果としてドル高傾向が強まっていることに先行き不安を唱える向きもある。しかし、そのドル高が米国の個人消費を一層活発化させる可能性があることも事実だ。
ここで一つ考えたいのは、これから米国経済が本格的な拡大局面を迎えるとして、その後も長らく原油価格は低水準にとどまり続けるのか、ということである。おそらく「その頃」までには、原油の需給関係も執筆時とは大きく変わっていることであろう。
 まず供給だが、しばらく原油安の状態が続けば、いずれおのずと供給は絞られてくるものと思われる。そもそも、それが「石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジアラビアの意図するところ」とも言われるし、そうであるならば、いずれOPEC自体が改めて減産方針を打ち出すときも訪れるものと思われる。
PAGE...|
LINK
STYLE
田嶋智太郎的「原油価格の行方」
>>2009.1.9 update
STYLE
金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
>>2016.8.3 update
STYLE
田嶋智太郎的「原油価格の今」
>>2009.1.9 update
STYLE
田嶋智太郎的 「資産運用論」
>>2009.1.9 update
STYLE
金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
>>2016.4.15 update

記事カテゴリー