
名門カール F. ブヘラの成し遂げた偉大なる一歩
Text Fumitoshi Shimura
同社初の自社製ムーブメントが堂々完成
2009年、カール F. ブヘラは初の自社製ムーブメント搭載モデルを発表した。同社はスイスで創業120余年の歴史ある名店「ブヘラ」を起源に持ち、顧客のニーズを親身に取り入れた販売店ならではの時計作りを90年にわたり続けてきた。宝飾と時計製造の融合にはじまり、1968年から76年にかけてCOSC認定クロノメーター仕様の時計を流通させ、スイス初のクオーツムーブメントの開発および生産に参加するなど、販売店としては最高の技術を備えていった。このノウハウを集約したコレクションを具現化するべく、2007年に長年のパートナーであったサン・クロワの地で操業するサプライヤーTHA社を傘下に収め、カール F. ブヘラ テクノロジーというグループを結成してムーブメントの自製に歩みを進めた。そして2008年に完成した自社製ムーブメント「CFB A1000」をカスタマイズした「CFB A1001」を搭載する「パトラビ エボテック デイデイト」が満を持して登場したのである。
