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因幡に柿の花が咲くころ
Photo Masahiro Goda Text Nile’s NILE
日本海と山々に囲まれ、豊かな自然を誇る鳥取県。その東部、かつて因幡国と呼ばれたこの地域には、滋味あふれるうまいものがある。昨年の秋、この地域でしか育たないという花御所柿の実が熟れ始め、山にはジビエの季節がやって来た。そのころ因幡を訪れた。
鳥取県東部の因幡(いなば)地方では、11月中旬からおいしく美しい光景が広がる。この地の特産である「花御所柿」がその実をたわわにつける。霜が降りる11月になると葉が落ち始め、実が甘くなる。つまり、葉が全て落ちてから収穫期を迎えるため、まるで柿の花が咲いたようで、見事である。
 そもそも花御所柿は、天明年間(1781〜89年)に八頭(やず)郡郡家町(こおげちょう)(現・八頭町)花の農民である野田五郎助が大和の国(現・奈良県)から柿の穂木を持ち帰って、庭先の渋柿に接ぎ木したのが原木と伝わる。当時は、「五郎助柿」と呼ばれていた。因幡地方でのみ作られているが、その9割が旧・郡家町内での栽培という珍しい柿なのである。その中で品質の良いものが取れるのは、発祥地である旧・大御門(おおみかど)村の「花」や「大門(だいもん)」「西御門(にしみかど)」「殿(との)」「市谷(いちのたに)」などごく限られた土地だという。
 そして、1909(明治42)年に農林省園芸試験場長の恩田鉄弥博士がこうした産地を視察し、その味を激賞し、地名にちなんで「花御所」と名づけたそうだ。
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