
金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
「金融政策限界説」から
考えられること……
考えられること……
日銀が今年1月に導入を決めた「マイナス金利」の功罪がさまざまに言われている。市場では一時期、銀行の株価が大幅に下落し、それが全体の地合いまで悪化させるという一幕もあった。
一方で、不動産市場には全般に資金が流入しやすくなり、市況に敏感な「東証REIT指数」はマイナス金利導入決定前の安値=1620ポイントから直近(3月22日)高値=1927ポイントまで急激に上昇している。
何より注目したいのは、マイナス金利導入の決定後、市場でにわかに「金融(緩和)政策限界説」がかまびすしく取り沙汰されるようになったことである。マイナス金利の導入は、これまで日銀が実施してきた金融緩和策の政策余地と効果が、限界に達していることの証拠であると見る向きも最近は少なくない。実際、マイナス金利導入の発表後、為替相場は一気に円高方向へと振れ、結果的に日本株全体の上値余地も少々乏しくなったという印象があることも事実だ。
一方で、不動産市場には全般に資金が流入しやすくなり、市況に敏感な「東証REIT指数」はマイナス金利導入決定前の安値=1620ポイントから直近(3月22日)高値=1927ポイントまで急激に上昇している。
何より注目したいのは、マイナス金利導入の決定後、市場でにわかに「金融(緩和)政策限界説」がかまびすしく取り沙汰されるようになったことである。マイナス金利の導入は、これまで日銀が実施してきた金融緩和策の政策余地と効果が、限界に達していることの証拠であると見る向きも最近は少なくない。実際、マイナス金利導入の発表後、為替相場は一気に円高方向へと振れ、結果的に日本株全体の上値余地も少々乏しくなったという印象があることも事実だ。
